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同居している親が、最近物忘れがひどいらしく、1時間でも2時間でもガサガサ、何かを探している。
さっき、朝ご飯を食べたばかりなのに、まだ食べてないと言い張る。
夜も寝ないで何かしている。
あなたは50代で、親は80代位でしょうか?「働き者で物覚えもよかったおばあちゃんが最近、人が変わったようになってしまった。どこに相談すればいいのだろうか…。」と、途方に暮れていませんか?
◆認知症とは?
認知症は、何かの病気によって記憶・判断などの認知機能が低下し生活に支障をきたしている状態をいいます。
認知症の種類は、
- アルツハイマー型認知症
- レビー小体型認知症
- 血管性認知症などがあります。
*認知症の症状があっても、元の病気を治療すれば治ることもあります。
- 正常圧水頭症→脳脊髄液が脳室に過剰にたまり、脳を圧迫します。
実際にこの病気の方に接した事がありますが、70代の女性で急に歩けなくなり寝たきりになってしまった。あちこちで検査を受けてやっとわかった。この方は治療後に歩けるようになり元気になりました。 - 慢性硬膜下血腫→頭をぶつけたりしたときに頭蓋骨と脳の間に血の固まりができ、それが脳を圧迫します。頭をぶつけた直後に症状がでるわけではなく、1か月前後で出ることが多いです。
お年寄りが頭をぶつけてから1か月前後は気にしてみてあげてください。 - その他、脳腫瘍・甲状腺機能低下症・栄養障害・薬物やアルコール依存症など。
今回はアルツハイマー病認知症についてお話します。
脳にアミロイドβやタウタンパクというたんぱく質が異常にたまり、それにより脳細胞が損傷したり神経伝達物質が減少したりして、脳が委縮しておこると言われていますが、今はもっと研究がすすみ他の原因も考えられるのかもしれません。たんぱく質がたまる原因まではわかってませんので、根本治療は難しいと言われています。
◆症状
- 最近のことほど忘れる。食事をしたことなどその行為そのものをスッポリ忘れる。
- 時間・場所・人物の認識ができなくなる。
- 今まで出来ていた、肉じゃがなどの料理の手順をすっかり忘れてしまいできない。
- 服を着替える・ATMでお金をおろせない。など今まで出来ていた事ができなくなる。
- 計算ができない。・言葉が出てこない。
…などです。
◆身近な人が認知症になったら…。
1.今まで出来ていた簡単な日常生活動作ができなくなってきたら、病院に連れて行きましょう。
まず、かかりつけ医に相談してから、総合病院の神経内科に連れて行きましょう。
と、簡単にご本人が納得することは難しいので、「体調が心配だから大きな病院で一回みてもらおうね。」とかかりつけ医に話してもらいましょう。
本人が日頃から信頼していて、割とゆうことを聞く人から説得してもらいましょう。
あまり強引に連れていくことは後々の関係を悪くするので、最初はご家族だけが、かかりつけ医に相談するのもいいでしょう。
2.診断がついたら、介護が始まります。
市役所の介護相談窓口を訪ね、今後の介護について相談しましょう。
3.しっかりしていた親が段々と出来ないことが増えたり、家族の名前が出てこなくなって、ショックを受けることも多くなってきます。
ひとりで辛い気持ちを抱えこまないように、認知症の家族を抱えて悩んでいる家族会などに積極的に参加し、自分の悩みを話してみましょう。
同じ立場の人たちが集まっていますからあなたの辛い気持ちもわかってくれ、アドバイスももらえると思います。
4.どんな介護でも先が見えないストレスが大きいので、デイサービスなどを利用して自分の時間をもちましょう。
仕事がら、認知症になってしまった人やその家族を見て来ました。
認知症の人は、昔の記憶は保たれているため、久しぶりにあった親戚には普段と変わらない会話が成り立つことが多かったりします。
なので「あれ~?ボケてるとか聞いたけど全然変わらないねえ。」などと言われたりします。
家族は毎日、ご飯を食べたことさえ忘れるおばあさんと付き合っているのですが…。
あまりしつこく「ご飯。ご飯。」と言われると「さっき、食べたでしょ!」と怒鳴ってしまいますね…。
怒鳴りたくないのに…。ストレスマックスだからです。
しかも、認知症の方にもプライドがありますから、怒られた=怖い人。と思われてしまいます。
何とも虚しくなります。よく関わって面倒みてるのはあなたなのに…。
そうならないために、第三者に関わってもらうこと。
ひとりで頑張らないこと。だと思います。
最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。